鎌倉神宗
2015年 02月 21日
2月の穏やかな日鎌倉へ。
友人と鎌倉神宗で食事をしました。
予約がなかなか取りにくい名店ですが
友人が2か月前から予約をとってくれました。
ありがとう。
この日も食事をしながら
先月の「東山魁夷展」の話題で盛り上がりました。
美術や、音楽などの造詣が深い友人からは、学ぶことがたくさんあります。
鎌倉なんだけど
京都のお店のような感覚です。
本店は大阪の淀屋橋にある「おだし」のお店です。
中庭のしつらえ
白砂と松、苔が美しく調和がとれていて
落ち着いた空間です。
私たちは宗達御膳がいただける
中庭をはさんだ南の間で食事をしました。
関西のだしの名店ならではの
上質な昆布と鰹だしを使った
上品で豊かな味わいが広がります。
先付は
ヤリ烏賊を軽くあぶったものに
ひとあし早く春の野菜、そら豆や芽キャベツ、赤蕪などを和えた酢の物です。
南高梅の甘煮を乗せた
豊かな味わいのお出汁が効いた茶碗蒸し
出汁の旨みが味わえる逸品です。
向付
カンパチと鰆のお造り
鰆は、皮を香ばしく炙っています。
椀物
鯛と蕪、京人参、菜の花
上品であっさりとした鯛の味が生かされています。
小弁当
黒のお重箱の中には
豚の三枚肉と大根の焚きあわせ
鮭の笹寿司
穴子の焼き物
春の山菜の天麩羅
大豆の煮もの
デザートは
チョコブラウニー生クリーム添え
薄味で素材の味が生かされて全て美味しくいただきました。
和食は、昨年世界文化遺産に登録されましたね。
マスコミは、「文化遺産に登録」と
少しお祭り騒ぎ的に報道していました。
日本人にとっても名誉なことかもしれませんが
京都の料亭「菊の井」の御主人
村田さんが云われていました。
これは、喜ばしいことではなく、
和食という文化が廃っていくことを
危惧しなければならないことなのだと。
なるほどそのとおりだと思いました。
「遺産」という言葉は
過去のものだということなのです。
インスタントや出来合いのものに頼り
家庭では、だしをとったお料理を作る家庭も減ってきました。
昔に比べて忙しい時代なので
難しいことなのかもしれないけれど
日本古来の文化が姿を消していくのは悲しいことです。
私は、ほとんど昆布や鰹で出汁をとります。
時々はだしパックも使いますが。。。
舌は正直で自然の旨みを使ったものは、断然美味しい。
少し高価でしたが
高めの昆布を買ったので
冬じゅうに鯛で蕪蒸しを作ろうかなと思います。
2月の半ば過ぎだったので
南の間には、雛飾りのしつらえで
春らしく華やぎますね。
有職雛の
立ち雛は少し珍しいですね。
今回は冬で寒いので散策など
特に予定を立てずに食事メインでしたが
お天気も穏やかだったので
少しだけ鶴岡八幡宮へ行きました。
神苑で「冬ぼたん」展があったので
華やかなぼたんの花を見てきました。
とても美味しいお食事で
また再訪したいと思いましたが
今回の南の間での宗達御膳は、3月いっぱいで
終了するそうでとても残念。
取りにくい予約をとってくれた友人に感謝です。
北の間のカフェスペースでは
朝粥セットや丼物、キツネうどんなどの軽食は継続されるそうです。
by strawberryfield_b
| 2015-02-21 17:06
| 鎌倉