桜が満開になりました。
朝から雨が降ったりやんだりで、時折強風が吹き付け
満開の桜から花吹雪が。。。舞っています。
先日の日曜、
週末、産直のお店で買った春の野菜、筍、旬の若芽や
春を代表する鯛を使って春のお花見膳を作りました。
家族に感謝の気持ちを込めて作った桜膳
クリスマス料理は、恒例ですが
桜のお料理は、今度が初めて
参考にした本はなく
母が桜膳を振舞ってくれた時のメニューの若竹煮や鯛のお寿司
以前鎌倉の瑞泉寺門前でいただいたフレンチ会席のメニューを私なりに再現したり
今週末は、忙しくなりそうなので
ゆっくり時間がある日曜日に作りました。
お花見と言ってもわが家は、マンション暮らし
山桜を買って生けました。
桜のフレーバーを混ぜ込んだ酢飯をにぎり、酢でしめた鯛を乗せます。
桜の葉の塩漬を包んで桜の塩漬けを飾れば、彩りも春らしくなりました。
こちらは、酢飯のにぎりに
鯛の昆布締めを乗せて、木の芽を間に挟むとほんのりと春の香りが爽やかです。
上段
左 鯛の昆布締めにぎり寿司、
中 グリンピースのすり流し、京都の桜麩、鯛と道明寺粉のにぎりの桜の葉包み
右 新物の若芽と朝どり筍の煮物
下段
左 わけぎとホタル烏賊のぬた
中 寿司2種
左 デザート苺
食後は、
京都鼓月
さくら餅
めったに料理を褒めない夫が
美味しいと云ってくれました。
この桜膳、実はもう一人
(少し話が重くなりますので興味のない方はスルーしてください。)
それは、3年前に亡くなった母です。
若竹煮を盛った器以外
ほとんどが母が使っていた器です。
昨年の春、
帰省した時に父が
この器は、私に持っていてほしいと譲り受けました。
母は桜が好きで、料理を作りもてなすことの大好きな人でした。
母の友人を家に招き桜の時季はよくお花見弁当の桜膳を作ったそうです。
帰省すると、私が母の料理を手伝おうとすると
「帰ってきた時くらいゆっくりしいや。。。」といつも私を気遣い一人で料理作りをしていましたが
3年前の亡くなる4か月前は、
これから、「桜のごちそう、作るから、ちょっと手伝ってくれへん?」と言われました。
一緒に鯛のにぎり寿司を作ったり、
「筍は、買ってきたら、すぐ茹でなあかんよ」とそれが、美味しさの秘訣と
教えてくれました。
母が作った桜の膳、
京都の桜の風景を思い出しながら
美味しいお料理に
これぞ真の「おもてなし」なんだと気づかされた私でした。
美しいお料理やしつらえを残しておきたくて
デジカメで撮り、母にポストカードにして送ったら
「こんなにきれいに撮ってくれたん、ありがとう」とお礼を言ってくれました。
その数か月後、母がこの世を去りました。
最期に一緒に台所に立った母との思い出、
きっと母が私に伝えたかったのだと今でも桜が咲くころ
母との思い出が鮮明に甦ってくるのです。