京都 常照皇寺
2015年 11月 02日
京北の山奥にひっそりと佇む古刹です。
南北朝の争乱の世朝廷が二分し
吉野の後醍醐天皇と京都の光厳上皇が足利氏を後ろ盾に60年余りも乱争しました。
開山は、北朝の初代天皇なった光厳法皇
天皇の座を奪われて山奥に逃れて
廃寺を改修して結んだ庵です。
此方の御寺には、三名桜木と呼ばれる桜があります。
まず方丈に上がると勅使門の間に見える桜は、
「御車返しの桜」
一重と八重が一枝に咲く珍しい桜で
あまりの美しさに御車を引き返して観たと云われるほどの桜です。
そして
国指定天然記念物
推定樹齢600年と云われる紅しだれ桜
九重桜
此方の桜は、山里に追いやられた光厳法皇を慰めるために
光明天皇が都から持参したと伝わる紅しだれ桜
この堂々たる風格、桜が咲くころは
どれほど美しいのかと。。。
葉が散り始めた様子からでも想像できます。
ここからのアングルは三名桜木を一度に見られる場所です。
なんとも贅沢な眺めなのでしょう。。。
方丈から眺める庭園も見事で
紅葉の頃は、錦色に染まるのでしょうね。
向うに見えるのは、開山堂
10月の初めに訪れたのでまだ紅葉はしばらく先。
水面に映り込む景色は、鏡のように映しだされていました。
庭園を散策
勅使門越しに
季節によって緑から紅色に染まっていくのでしょうか。
禅宗寺院なので
お茶の花が。。。咲いていました。
俯いて咲く可憐な姿
少し紅葉が始まっているところもありました。
密かに、一度は訪れてみたいと思っていた御寺。
京都市内といっても
街中からは車で1時間以上かかります。
このお寺が桜色に染まる頃の光景と
光厳天皇の都への募る想い
二つを重ね合わせて
桜の儚さ、人の世の儚さを感じずにはいられませんでした。
滞在時間、バスの時間の都合で1時間ほどでしたが
濃密な時間を過ごすことができました。
桜の頃、再び父と再訪できたらと思います。
10月4日撮影
by strawberryfield_b
| 2015-11-02 18:24
| 京都